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越冬野菜

「越冬野菜」というものをご存知ですか?

私は大沼に移住して初めて、その存在を知りました。

文字通り、冬を越す野菜=夏の間に獲れた野菜を春が来るまで食べられるように上手に保存する野菜、のことなんです。

北海道では夏から秋にかけて、それはもう、ものすごおい量の農作物が獲れるんです。

日本の食糧自給率が40%をきる昨今において、北海道の自給率はなんと200%!

今、有事があっても、北海道民は飢え死にすることはありません!なんて宣言したくなるくらいの素晴らしいデータです。

そんな北海道には、あますほどの夏の恵みを、食料の物価の上がる(内地の比ではないくらいに上がるんです 悲)冬の生活を少しでも助けるために保存する、いわば生活の知恵がいっぱいあるんですね。

そのひとつが、越冬野菜。上手に保存すると、甘みが増しておいしくなるそうで、富良野では越冬じゃが芋にこだわってじゃがバタを出してる店もあるとか・・・

この越冬野菜、どうやって保存するかかポイント。いえ、実はすごくシンプル。

「日の当たらない風通しが良く、涼しくて、しばれない(凍らない)所に置く」だけ。

・・・だけど。

理論はわかるけど、じゃあうちの場合はどこにどうやって保存したらいいのおおおお。

ということなんですよね、はい。

保存の仕方も家々によって、いろいろやり方があるみたいで。

庭にムロを掘って、そこにいけておく。というのが昔から伝わる農家のおばあちゃんのやりかた。これが最もしばれる危険性がなく安全。だけど、雪が降ったらどこにムロがあるのかわからくなるし、いちいち掘り返して野菜を出すのも・・・正直けっこうめんどくさい。

と言うわけで、現代版。

車庫に新聞紙にくるんで置いておき、寒さが厳しくなったら毛布をかけておけばしばれない、とか。

厚めの発砲スチロールに入れておけば、毛布を掛けなくてすむ、とか。

しかも、葉物は保存する前にしばらく日に当てて、表面の水分を乾かしてから新聞紙にくるむべしっ、とか。大根やネギは畑にいたときのようにたてて保存する方がもちがいい、とか。

タマネギはしばれても大丈夫だから、適当になげて(おいて)おけぇ、とか。

そりゃあもう、聞けば聞くほど出てくる出てくる・・・

すごいなあ、北の人の知恵と経験は・・・と、もうほんまに脱帽です。

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この野菜達、半分は頂き物。半分はまとめ買いしましたが、しめて2500円くらいでした。

ちなみに奥の穀物袋にはジャガイモがたっ~ぷり入っています。わあい。

そして、悩んだ末、この野菜達を今年は台所の地下室に置いてみることに。

去年はしばれないようにとボイラー室に置いてみたら、暖かすぎたみたいで、三分の一ほど腐らしてしまったので。

今年は無駄にしないようにするぞぅ。

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この後、人参、キャベツ、大根、ネギは新聞紙にくるんで、たてて保存。

心配なので、一応温湿度計を置き、時々チェックすることに。

あ~道産子への道は遠くとも楽し。

(南国育ち Y)

をもって「冬の到来」というか?

雪国でない大阪や東京なら、特にそんな感覚はないだろう。ええとこ、木枯らし一号が吹くとか、12月になるとか、「そろそろダウンジャケット着るかなー」なんて考えるとかで、明確な基準のようなものはないように思う。

しかし、ここは北海道。
冬はいきなり目の前に突きつけられるのだ。


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「あら!積もったわ!」というのは雪のさして降らない地方の人たちの反応であって、これが北海道や東北や信州などの豪雪地方になると「ありゃ~、積もりやがったわ・・・」となる。

朝起きてこれを見たら、どんな人でも冬の到来を認めざるを得ないだろう。そして雪と寒さと戦う4ヶ月・・・朝起きたらまず家の前を除雪し、外へ出るにもまず車の暖機をし、雪道やアイスバーンにビビりながら運転し、家に帰ったら車のワイパーを上げ、寝る前には全ての水落し(水道の凍結を防ぐために、家中の水道の水を抜く)をするというメンド臭い毎日が始まるのだ。

19日から降り始めた雪は、翌20日の朝には写真のように十数センチまで積もった。

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これが11月の雪国だ。
まだ根雪になるには早くて、一回は融けてしまうだろう。でも夜にはもう気温は氷点下にまで下がる。
そうするとどうなるか?
昼に雪が融けてびしゃびしゃになった道路が、夜には凍り付く。そう。世にも恐ろしい「ブラックアイスバーン」の出現だ。

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駒ヶ岳も、もう完全に冬山の様相を呈している。12月になれば、湖面が凍結を始めて一面真っ白になる。


そして仕事から帰りがけ、更に冬の到来を実感することがあった。

道の電光掲示板に「事故。迂回道路あり」とある。雪の降り始めの頃、こんな表示を頻繁に見かけるようになる。
約8ヶ月ぶりの雪道の出現に、それまで夏の運転に慣れきっていた人たちが運転モードの切り替えを出来ずに滑って事故を起こす。いわば初冬の風物詩らしい。

そして、その事故を通り過ぎたら、別の事故かあるいはまだ夏タイヤを履いていたのかレッカーに牽引されている車が1台、家の近くでも道ばたの草むらに転落している車が1台。・・・。

大沼に来られる方!雪道に慣れている方も慣れていない方も、くれぐれも安全運転でね!

 

(元大阪人 A.O)

ここ大沼は、かなりの田舎だ。

もちろん、函館に近いだけあって過疎に悩んでいるようなことはないのだけれど、移住3年目、生まれ育った実家はJR大阪環状線の内側という都会にある私にとって、いろいろ未知の現象に出くわす機会が多い。


2年前の秋のこと。早朝から外の壁をノックする音がする。

「誰や?こんな朝早ようから。しかも、ドアにはちゃんと呼び鈴が付いとんのに」と、寝ぼけ眼で外に出てみると・・・


Dendrocopos_major_3_(Marek_Szczepanek).jpg(ウィキペディアより転載)

アカゲラでないかい!
キツツキの一種だ。こいつが何をどう勘違いしたのか、我が家の外壁に取り付いてしきりにつついて(ドラミングというらしい)いるのだった。

おいおい、なんぼ借家や言うても穴開けられたら困るがな!と言う前に、キツツキが家の壁をつつくなんてことは想定外中の想定外だったので、カメラを持ってくることも忘れてしばし固まってしまった。
もっとも、奴も相当びっくりしたらしく、私の姿を見るなり飛び立ってまた近くの木でドラミングを始めた。

いやいや、キツツキを間近で、しかも家をつついているのを見れるとは・・・。
しかも先日もまた遭遇した。これで3回目だ。毎年秋になると1回はこういうことがある。

まあ、私の家は築50年の古い家で、外壁もモルタルなんぞでなく板張りなのだ。今時珍しい家なので、奴も勘違いしたのかもしれぬ。

しかしながら、すばしっこい奴だ。今回はあらかじめカメラを持ってそ~っと外へ出たのだけれど、さすがは警戒心の強い鳥らしく、すぐに気配を察して飛んで行ってしまう。家の壁をドラミングしてるとこを捉えたら、かなりのスクープなんではないだろうか。


ところが、そんな悠長なことを言っていられない人もいる。

ある知り合いとその話をしていると、彼女は言った。「にっくきヤマゲラめ~」。
何でも、家の壁や軒に何カ所も穴を開けられてしまっているのだそうだ。犯人は同じキツツキの仲間のヤマゲラだという

彼女は森の中の古い別荘を改装して、仕事の合間に東京からよく休養に来ている。
木々の間から駒ヶ岳も見えるし、家にいながら森林浴気分。都会で働いたストレスも吹き飛ぶらしいが、来るたびに穴が増えていて、塞いでも塞いでもまた開けられるそうだ。


う~ん、「森の中の別荘」なんざ憧れてる人は多いやろうけど、良くも悪くも大自然。憧れだけでは済まん事情もあるんやなあ。
ノックで起こされるくらい、良しとしましょうか。
 
 
余談ですが、「キツツキ」という鳥はいません。このアカゲラやヤマゲラ、シロキツツキや体長40センチを超えるクマゲラなど「キツツキ目キツツキ科」の鳥なんです。念のため。
 
(元大阪人 A.O)
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